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 伊勢遺跡保存会
伊勢遺跡保存会の立上げ

 平成26年2月、住民有志で「伊勢遺跡保存会」を立ち上げました

伊勢遺跡は日本の歴史を考える上で重要な遺跡として平成24年に国史跡に指定されましたが、守山市ではこれらの遺跡を地域資源として活用するために伊勢遺跡保存管理計画を策定しています。
そこで、遺跡の広がる伊勢町・阿村町の住民有志が、この地元の宝物を地域活性化の目玉として活用することを目的にして、平成26年2月に『伊勢遺跡保存会』を結成しました。
活動計画として、守山市策定の保存管理計画に積極的に関わっていくと共に、会員の力で出来うる保存活用をはかっていきます。遺跡の整備作業や自治会や関係団体との協働による『伊勢遺跡祭り』イベントなどを開催し、地元住民の交流や開発を進め、遠い先人の残してくれた邪馬台国・卑弥呼の古代のロマンを追い求めながら、現代の「誇りあるまちづくり」をさらに推進継続しています。
伊勢遺跡保存会の活動
令和5年11月12日に待望の遺構展示施設が完成し遺跡まつりの日にオープンしました。
施設内には保存会の有志が製作したジオラマ模型が展示されておりますので是非ご覧下さい。
市からの委託業務として従来の除草管理と新たに展示施設のコンシェルジュ業務にもオープンに合わせ新調したユニホームを着用して従事させて頂いておりますのでお見かけの際はお気軽に声を掛けて下さい。

これまでの活動

遺跡エリアの除草作業

守山市策定の保存管理計画に積極的に関わっていくと共に、会員の力で出来うる保存活用をはかっていきます。
伊勢遺跡が見つかった場所は、ほとんどが田畑があった所で、放っておくと雑草がドンドン生い茂ります。
定期的に遺跡地内の草刈りを実施してきました。
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遺跡の草刈り作業-1
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遺跡の草刈り作業-2

研修会

伊勢遺跡史跡公園の計画があり、遺跡の保存と活用をどうするべきか、保存会としてどのようにかかわれるのか? 各地にある遺跡公園や博物館などを実際に見学・学習し、知識を深めるため現地に出かけて研修会を行いました。
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今城塚古墳
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大山崎町歴史資料館

伊勢遺跡祭り

毎年、「伊勢遺跡祭り」を伊勢町、阿村町両自治会、伊勢遺跡保存会の3者共催で開催しています。
オープニングセレモニーに続き、守山南中学校吹奏楽部の素晴らしい演奏を皮切りに、伊勢遺跡建物群(祭殿や楼観など)の模型や伊勢遺跡の啓発パネル(守山市文化財保護課)の展示、発掘体験、火起こし体験、古代米炊飯試食などにより、ちょっぴり弥生時代の面影を味わってもらいました。
一方、毎年夏のコンテストで選ばれた卑弥呼さんも登場! 参加者の皆さんとの記念撮影など大もてでした。各種イベントでも活躍されています。
発掘された復元土器などの展示、遺跡の解説パネルなども掲示してあり、弥生時代の伊勢遺跡の様子がよく分かります。
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解説パネルや土器展示
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卑弥呼さん 
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甘酒の振る舞い 

体験コーナには「埋蔵物の発掘体験」コーナが設けられ、子供たちがスコップや鍬を使って地中に埋められている遺物を探していました。
火起こし体験コーナでは子供たちの背丈より大きなジャンボ火おこし器を頑張って回していました。復元した弥生土器で古代米ともち米を使ったお粥を炊いていました。
炊きあがったお粥がふるまわれており、試食しましたがなかなか美味しいものでした。
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発掘体験 何が見つかった?
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火おこし体験
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弥生土器(複製)で赤米炊き

小学校歴史学習

毎年、伊勢遺跡の地元である伊勢町や阿村町の子供たちも通学する物部小学校6年生の伊勢遺跡学習が5月に開催されました。
これは、社会科学習の一環として『伊勢遺跡跡地において遺跡の見学や弥生時代の人々の生活や文化について理解を深める』ことを目的とした校外学習です。
竪穴住居が復元されている遺跡近くの広場で、伊勢遺跡を発掘調査された伴野さんに遺跡のお話をして頂きました。
また、保存会が作ったジオラマを用いて、柱穴から想像される建物の復元の状況も学習します。
弥生時代の道具を使った火おこしの体験や複製した土器で御飯を炊き食味体験もしました。
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伊勢遺跡跡で発掘説明を受ける
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ジオラマで遺跡の様子を
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大型火起こし道具!

ジオラマ作り

ジオラマ作りの経緯

平成24年1月24日に国史跡の指定を受けて、地元はもとより多くの人々が関心を持ち、現地を見学に訪れる人達が急増しました。
しかし、残念ながら当地には案内看板とイメージ画の看板のみで、何一つ遺跡の姿を見ることはできませんでした。
このような状況の中で、保存会会員からジオラマで伊勢遺跡の姿を復元し、啓発・保存につなげられないかとの意見が湧きあがり、ジオラマ製作のチームを編成して取り組むことになりました。

ジオラマ作り[1号機]

平成30年から31年にかけて、ジオラマ1号機を製作しました(この時は2号機の製作は思ってもいなかった)
ジオラマ1号機
ジオラマ1号機の製作検討(サイズ 1/170)
ジオラマの製作にあたり、発掘の状況を図面上に描き、特に大型建物やその他構築物などの場所の確認、製作する建物の形状、工作材料などの選定・入手、縮尺率、復元ジオラマをどのようなイメージに仕上げるのかなどについて、何度も検討会や勉強会を行ってきました。
作業は保存会会員8名が分担し、成功に向けて強い決意のもとに1/170の縮尺率で製作を進めました。
出来上がったジオラマを運んで展示できるよう全体のサイズをコンクリートパネル2枚(畳2枚の大きさ)に収めること、それを4分割して運びやすくするようにしました。
大型建物建物だけではなく、自然環境として区画溝やそばを流れる川なども復元しています
「大型建物」という言葉では大きさが想像しにくいと考えて、人物を適所に配しています。大きさを比べて頂ければ、建物の巨大さが想像していただけると思います。
ジオラマ1号機の活用
ジオラマを活用して伊勢遺跡の保存活用、地域の活性化などにどのように役立て行くのか期待は大きいものがありました。
@教材としての活用
毎年、物部小学校6年生が歴史学習として伊勢遺跡を訪問、ジオラマにより伊勢遺跡の概要説明
A伊勢遺跡祭りなどイベントで展示
伊勢遺跡まつりや伊勢町自治会館での勉強会で展示し、啓発活用
ジオラマ1号機
物部小学校の歴史教材として
ジオラマ1号機
伊勢遺跡祭りで展示
B伊勢遺跡展で展示
令和元年10月に市立図書館で「伊勢遺跡展」を開催、期間1週間で800名の来館者
遺跡展チラシ
遺跡展チラシ
会場風景1
会場風景1(ジオラマ)
会場風景2
会場風景2
 チラシをクリックすると拡大されます

ジオラマ作り[2号機]

ジオラマの活用の中で、特に市立立図書館で開催した遺跡展では多くの来館者の好評を受け、ジオラマの常設展示の要望が寄せられました。
国史跡に指定され、史跡公園の建設計画が検討されていましたが、遺跡全体を眺望できるジオラマの重要性が予測されていました。
このため、史跡公園での常設展示を目指し、1号機より一回り大きな1/120サイズのジオラマを製作することとなりました。

1号機の製作で得た知識や経験を踏まえ、考古学的に建物や環境をよりリアルなものとするために、古代建築を専門とされる先生方の指導を仰ぎながら検討・設計を行ってきました。
約3年間をかけて完成し、令和5年11月に開所した遺跡公園の遺構展示施設内に常設展示されています。
土曜日、日曜日やイベントなどの日には、メンバーがジオラマの説明・質疑応答などを行っています。
2号機設計
2号機の検討設計
2号機製作
2号機ベースの製作
2号機完成
完成した2号機と製作メンバー
写真をクリックすると拡大されます

国内最大級の伊勢遺跡がどのような構成だったのか見て頂き、ここでどのような政治や祭祀が行われていたのか? 想像を膨らませてください。

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